国民生活センター  2010年10月21日

国民生活センターでは、住宅リフォーム工事の訪問販売トラブルについて、2002年度に消費者への情報提供を行ったのち、全国の消費生活センターに寄せられる相談件数がピークであった2005年度にも注意喚起を行った。

それ以降、全国の相談件数は減少傾向であったが、2009年度に再び増加に転じた。このうち、特に認知症高齢者等の判断能力が不十分な消費者の契約に関する相談についても増加傾向に転じたことから、認知症高齢者などへの見守り強化を呼びかけるため再び情報提供する。

【相談件数】

住宅リフォーム工事の訪問販売に関する相談全体の件数を年度別にみると、2009年度は5,766件、今年度も9月末現在で2,400件(前年同期2,144件)の相談が寄せられている。このうち、認知症高齢者等の判断能力が不十分な消費者の契約に関する相談については、2009年度に276件、今年度に入ってからも113件(前年同期99件)の相談が寄せられている。

【相談の特徴】

契約当事者の年代別では70~80歳代が多いが、これを年度別にみると特に80歳以上の割合が増加している。
2005年度では約5割が即時払い(現金や口座振込による一括払いなど)、約4割が個品割賦(個別信用)であったが、2010年度では、即時払いが約9割、個品割賦(個別信用)が約1割となり、最近では支払方法のほとんどが現金や口座振込による一括払いなどとなっている。
相談事例のうち「次々販売」に関する相談の割合は減少傾向だが、2006年度以降の各年度を通じて、依然として約2~3割を占めている。